
浄土真宗仏光寺派とは、親鸞の高弟真仏を祖とし、真宗高田派の門徒だった了源に始まる浄土真宗の一派です。はじめて真宗教団を組織したのはこの了源で、拠点を関東から京都に移し、創建当時は隆盛をきわめたとされています。仏光寺の寺号は、後醍醐天皇が夢を見た場所に盗まれた本尊の阿弥陀如来像が見つかり、阿弥陀仏光寺の勅号を賜ったことに由来します。後に本願寺が台頭したため教団組織の規模は縮小されていきますが、浄土真宗の正統を掲げて今日に至っています。主流派の本願寺では「南無阿弥陀仏」の名号を本尊としますが、仏光寺派では阿弥陀如来の絵姿を本尊とします。また、僧衣、焼香の作法、仏壇・仏具などに本願寺との違いがあります。女性が門主の地位に就くことも特徴のひとつです。